大会期間中の渡航者は50万人
リオデジャネイロオリンピックの開催が来月に控えるブラジル政府は、五輪開催中の警備体制を見直す方針にしています。
これは7月14日にフランスのニースで発生し、84人以上の死者が出たテロ事件を受けてのことです。
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リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの開催期間中に海外からブラジルを訪れる人は50万人におよぶと見られ、政府はいくらか観光客には窮屈な思いをさせることになるだろうが安全の保障は十分にできるはずだとしています。
Brazil beefs up security ahead of Olympic Games in Rio https://t.co/M6JsZtMnqc pic.twitter.com/SDiiJNTqE3— Paolo Manzo (@pmanzo70) 2016年7月14日
「ニースでの事件は私たちにとっても不安な出来事でした。警備の手続きをもう一度見直し、障害物、来場者をチェックするポイントや道のバリケードの数を増やす予定です」とラウル・ユングマン防衛相はコメントしています。
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これまでに政府は大会期間中は祝日にして会場付近へのトラックの侵入を禁止しています。
ブラジル政府の軍事顧問セルジオ・エチェゴイェン氏は22日からリオデジャネイロ市内の中でニースのような事件が起きる場所がないかチェックを行い、開幕前に対応すると発表しています。
すでにテロ計画の情報も
また、リオデジャネイロのエドゥアルド・パエス市長のもとにフランスの軍諜報部からオリンピックのあいだにテロの標的になっている国があるという情報が寄せられていることから、その国への警備はより厳重なものになるだろうとしています。ブラジル国内のイスラム過激派によるテロの計画もあるという情報も政府に入っています。
ブラジルのレオナルド・ピチアーニスポーツ相は今週初めに警備強化のための資金2400万ドル(約25億円)の調達をすると発表し、7月24日から競技場付近の警備を始めるということです。
大会期間中は警察と軍の兵士を合わせて8万人が巡回に当たる予定になっていますが、一部の警備担当者のあいだでは睡眠を床で取らなければいけない現状について不満が上がっています。
参照
http://www.bbc.com/news/world-latin-america-36812183
http://abcnews.go.com/Sports/wireStory/rio-reviewing-olympic-security-nice-attack-40610599
https://www.rt.com/sport/351284-rio-olympics-security-services-complain/
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