AUに加盟していないアフリカ唯一の国モロッコ
EUなどと同じようにアフリカにも国家共同体があります。アフリカ連合(AU)は加盟国54ヵ国で本部はエチオピアのアディス・アベバに設置されていますが、アフリカ大陸で唯一モロッコだけが加盟していません。
1984年に脱退後、30年以上もモロッコはAUと距離を撮り続けてきましたが、いよいよ復帰が正式のものとなりそうです。
Morocco seeks Uhuru's support to rejoin AU after 32 years out https://t.co/JDlhZqXMUL pic.twitter.com/yaefNiDIXj— Daily Nation (@dailynation) 2016年7月15日
この数週間モロッコとアフリカ諸国とAU復帰に向けた協議を続けてきました。そして7月15日にモロッコのタイブ・ファッシ・フィフリ特使がケニアを訪れ、ウフル・ケニヤッタ大統領と会談し、モロッコは前提条件なしの復帰を望んでいるという趣旨の意見を述べ、ケニヤッタ大統領はモロッコの復帰に力を尽くすと請け合っています。
これを受けて17日と18日にルワンダの首都キガリで開かれるAUの首脳会談でモロッコについての発表が行われる見通しとなっています。
32年前に西サハラの領有をめぐってAUと対立
32年前に当時モロッコの国王だったハッサン2世がAUからの脱退を決断したのは、同国が自国の領土だと主張する西サハラをAUは独立国家だと認めたことが理由でした。植民地として支配していたスペインが撤退してのちの1975年にモロッコは自国の領土として占領し、所有権を主張しています。
しかし、モロッコの領有を認めないポリサリオ戦線が独立運動を行い、1976年に共和国の樹立を宣言しますが、モロッコとの戦争は15年近く続くことになります。その後モロッコ政府は独立の是非を問う国民投票を行うという声明を出しますが、実施されることはなく現在にいたっていました。
モロッコがAUに復帰するとなった場合、西サハラとの関係はどうなるのかはまだ不明瞭なままですが、AUが両国の間に入って調停を行うことになる可能性もあります。
<追記>
モハメド6世がAU復帰を発表。そして加盟申請
7月17日にモロッコ国王のモハメド6世が正式にAU復帰を発表。9月23日に加盟申請を行いました。
"@eNCA: eNCA | #Morocco wants to rejoin #AU after 32 years https://t.co/YgvjxPqrDT pic.twitter.com/qCY4yWqLhc"— GIDITRAFFIC (@Gidi_Traffic) 2016年7月18日
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参照
http://www.voanews.com/content/morocco-envoy-kenya-president-rejoin-african-union/3420231.html
http://www.theworldweekly.com/reader/view/newswire/2016-07-15/morocco-seeks-to-rejoin-african-union/8681
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/oau/oau.html
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016071800044&g=int
http://mainichi.jp/articles/20160925/k00/00m/030/067000c
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