カーシェアリングなど持続可能社会を目指す
自動車メーカーのテスラモーターズの最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は7月20日に、同社の新たな事業計画を発表しました。
電気自動車で世界的に有名なテスラモーターズですが、今回マスク氏が発表した経営戦略はトラックやバスなどの事業用車両の分野への参入とカーシェアリング事業の開始というものでした。
来年発表予定のTesla Semi
テスラモーターズが交通機関のバスなどへの展開を目指して製造するのが「Tesla Semi」という小型SUVです。発表は来年の予定となっています。
Tesla to enter semi truck business, starting with ‘Tesla Semi’ set to be unveiled next year https://t.co/7tmFJxibdj pic.twitter.com/ngQsVcSFdT— Electrek.Co (@ElectrekCo) 2016年7月21日
マスク氏が描いているビジョンは、生活に必要な全エネルギーをつくりだす屋根のソーラーパネルと、自家用車だけでなく貨物輸送のトラックや公共交通機関のバスにまでおよぶ電気自動車、そしてそれらを自動車運転で動かすという未来です。その一環としてマスク氏は自身が筆頭株主になっているソーラーシティにテスラモーターズから買収提案を持ちかけています。
参考記事:イーロン・マスク氏テスラ・モーターズからソーラーシティに買収提案
テスラモーターズとソーラーシティの統合は「今がそのタイミング」
マスク氏は20日にこのことについて、テスラモーターズとソーラーシティがそれぞれ別の事業として歩んできたのはほとんど成り行き上の偶然で、そうなっていただけで、これからのビジョンを実現するには今こそ統合するタイミングなのだと説明しています。
7月1日にテスラの自動運転中に衝突事故を起こすという、自動運転としては初の死亡事故が発生しましたが、マスク氏は人が運転するよりも自動運転の方が10倍も安全になり、事故が少ない社会になると考えています。
自動運転の「ベータ版」のラベルは安全性が10倍になったときにはがれる
もう少し彼の言葉を正確に言うと、現在のテスラの自動運転を「ベータ版」と呼んでいるが、それは一般の意味とは違い、すでに大規模な内部検証は済んでいるもので、これからさらに技術を高めていくためにベータ版と称しているのであって、将来的に今のアメリカの人による運転よりも10倍安全になった時点でベータ版というラベルが取れることになると説明しています。
さらに自家用の電気自動車を自分が使わないときには誰かに貸すことで所有者がお金を得られる仕組みをつくろうと考えています。
関連記事:テスラ・モーターズとモービルアイが提携終了。自動運転の安全性を巡って溝
参照
http://www.reuters.com/article/us-tesla-masterplan-idUSKCN1002Q4
http://www.cnbc.com/2016/07/20/tesla-motors-ceo-releases-new-master-plan.html
http://www.bbc.com/news/technology-36852725
http://www.afpbb.com/articles/-/3106981
こんな記事もあります
- フィアット・クライスラー社に売上報告方法に関して当局の調査が入る
- ボーイング社がファンボロー国際航空ショーで同社と今後20年の航空機業界の見通しを発表
- アマゾンのジェフ・ベゾス氏が世界3位の富豪に。バフェット氏を抜く
- オーストラリアのGPS地図の位置が2020年に修正される