Five Guys(ファイブガイズ)店内 写真 Bobak Ha'Eri |
アメリカのハンバーガーチェーン"Five Guys Burgers and Fries"がイギリスの顧客満足度でNando'sを抜いて1位に
毎年、Market Force Informationが行っている消費者調査で、イギリスのファストフードで顧客満足度1位になったのは、アメリカのハンバーガーチェーン"Five Guys Burgers and Fries"でした。それまでイギリスのトップだったグリルチキンの"Nando's"を抜いた結果になりました。
日本ではチェーン展開してないこともあり、あまり知られていない"FIVE GUYS(ファイブガイズ)ですが、アメリカでは東のFive Guys、西のIN-N-OUTと呼ばれるほど本場アメリカで高い評価を受けているお店で、今回それがイギリスでも証明されたようです。
イギリス国内にファイブガイズがオープンしたのはわずか3年前のことで、今では40店舗が展開しています。
世界で1000店舗以上を展開。アメリカでもっとも勢いのあるハンバーガーチェーン
アメリカだけにとどまらず、イギリス国民の心もつかんだファイブガイズの創業は1986年、ちょうど今から30年前になります。創業者のジェリー・マレルさん(生命保険会社に勤務していた)は長男に高校の卒業が近づいたころに「大学に行くか、事業をやるか、どちらかに決めろ」と彼の意志を問うたところ、事業をやるとこたえたところがファイブガイズの始まりになります。
バージニア州のアーリントンにマレルさんと妻のジェニーさん、そして4人の息子でファイブガイズを創業します。このときの男5人から名前を取ってFive Guysになったとのこと。そのときには16平方メートルほどの小さなハンバーガースタンドにすぎませんでしたが、2002年からフランチャイズを始め、2003年に7店舗、そして2008年には一気に300店舗を越え、アメリカの東海岸で絶大な人気を誇るようになります。現在では世界中で1000店舗を越えています。
宣伝なし、素材にお金をかける独自のチェーン路線
チェーン展開からわずか10数年で1000店舗を展開するほどになったファイブガイズですが、実はほとんど宣伝をしていません。また、記事の一番上にある写真のように、店内も赤と白を基調としたシンプルな内装になっていて、装飾に必要以上の予算がかけられていません。
カットできた分の予算を食材にかけることを可能にしています。世界的に食料物価が上昇したときにピーナッツオイルの値上がりして他のチェーンが混合オイルに切り替えましたが、ファイブガイズはフライドポテトを揚げるのに、ピーナッツオイルを使い続けています。
そうした食材へのこだわりや接客の良さ、店内の清潔さなどが口コミで広がり、結果的にまた宣伝やPR活動が必要なくなるという好循環を生み出しているのがファイブガイズの特徴であり強みになっています。
「当社はこれまで、常に独自の路線でやってきました。当社では宣伝はしていません。私は、お店にいて食事の質にこだわることが重要だと思っています。派手さやごまかしは必要ありません。それよりも、お店をきれいに保つことが大切なのです。」というのがCEOのミューレルさんの言葉です。
実際にどんなメニューがあるのか、サービスをしているのか?
そんなに人気のお店となると、どんなハンバーガーがあるのか、他のお店にはないサービスは何なのかが気になります。
まずはメニューを見てみましょう。
メニュー
おおまかにはハンバーガー、ホットドッグ、野菜サンド、そしてポテトとドリンクになります。
ハンバーガーは
- ハンバーガー
- チーズバーガー
- ベーコンバーガー
- ベーコンチーズバーガー
の4種類があります。
ベーコンチーズバーガー 写真 Bobak Ha'Eri |
ただ、このままだと上の写真のようにバラエティー豊かな味が味わえるハンバーガーにはならず、トッピングを注文する必要があります。トッピングの種類は
- トマト
- レタス
- 生タマネギ
- タマネギ
- キノコ
- ハラペーニョ・ペッパー
- グリーン・ペッパー
- ピクルス
- レリッシュ(ピクルスを刻んだもの)
- マスタード
- ケチャップ
- マヨネーズ
- A.1.ステーキソース
- バーベキューソース
- ホットソース
自分で選ぶのが面倒なときには、"All The Way(完成品)"を頼むといいでしょう。ベーコンチーズバーガーのAll The Wayは下の動画のように作られます。
サイズはリトルサイズとレギュラーサイズで、価格はリトルサイズが $3.79~、レギュラーサイズが$5.39~に設定されています。リトルサイズはパティが1枚でレギュラーサイズは2枚入っています。
ホットドッグは $3.59~、野菜サンド は$2.69~、ポテト は$2.99~、ドリンクは $2.19~という値段です。ハンバーガーのトッピングをホットドックや野菜サンドに入れることも可能です。
サービス
ポテトと言えば、ファイブガイズならではの風景なのが店内に積み上げられた一袋22kgのジャガイモの袋です。これはもともと創業時に倉庫がなかったことから店内に置いていたのが今もそのままに残っているようです。ただ、理由もあり、ジャガイモの袋の上にあるホワイトボードに生産地と生産者が書かれており、生産元を明確にして顧客に安心して食べてもらえるようにしています。また、ポテトに限らずすべての食材は注文を受けてから調理を始めるので、冷凍をしていません。ポテトを店でカットしているので新鮮さを保っているというアピールにもなっています。フライに使っているのはピーナッツオイルですのでさらに味が引き立ちます。これもジャガイモの袋の横に積まれています。
ピーナッツは油としてだけに活躍しているわけではありません。注文後に調理を始めるファイブガイズではできあがりに少し時間がかかります。待っている間のためにと店内に置かれているのがピーナッツです。ピーナッツをつまみながら、ハンバーガーなどを待つことができるんですね。
本格指向のハンバーガーチェーンFive Guys Burgers and Friesが日本に上陸する日も来るのでしょうか。
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