韓国ドラマ『太陽の末裔』が世界を席巻。版権輸出が30ヵ国を超える




韓国国内にとどまらない『太陽の末裔(まつえい)』人気。日本では6月に放送




23日に放送されたKBS(韓国放送公社)のドラマ『太陽の末裔』が、韓国の視聴率の壁と言われた30%を超えました。視聴率調査会社ニールセン・コリアの調査で第9話の視聴率が全国基準で30.4%を記録し、「ミニシリーズ」(20話前後のドラマ)としては2012年にMBCで放送された『太陽を抱く月』以来となります。



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同時放送、ストリーミング、版権輸出。海外での人気も高まる


2月24日から放送を開始した『太陽の末裔』ですが、韓国と中国の同時放送を行っています。現在、全16話のうち9話までストーリーが展開していますが、すでに韓国だけでなく中国でも高い人気を呼んでいて、中国メディアによると中国動画サイト大手「愛奇芸」の有料会員数が『太陽の末裔』効果で50%増加したとの報道がされているほどです。


「愛奇芸」は2015年の12月時点で有料登録者数が1000万人を超えたくらいであったのが、現在は1500万人に達するとのこと。中国では自国であらためて『太陽の末裔』を制作しようという話も出ています。


また、ストリーミング動画サイトを運営するVikiは『太陽の末裔』をアメリカで独占配信を1ヶ月にわたって行ったところ、全世界の最新作50作品の中で視聴回数で1位を記録したとの発表を23日に行いました。32の言語で字幕がつけられるようになっているのですが、残念ながら日本での配信はされていません。無料配信をすれば、月間利用者が4000万人以上のVikiもアメリカ国内でさらに登録者を増やすことができるだろうと関係者は見ています。



版権輸出もうなぎ上りで増えています。『太陽の末裔』を製作しているNEWによると、24日現在で合計32ヵ国への海外版権の販売が決まったそうです。



NEW関係者は「中国に始まり、英国、フランス、イタリア、ドイツ、ルーマニア、スウェーデン、スペイン、ポーランド、ベルギー、オランダ、ロシア、オーストリア、フィンランド、トルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、台湾、香港、フィリピン、ミャンマー、ベトナム、カンボジア、米国、シンガポール、日本に販売し終え、最近タイ、インドネシア、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランドにまで販売を完了した」とのこと。輸出国はまだまだ増える見通しで、東アジアはもちろんのこと、ヨーロッパやイスラム圏への販売も多く見られ、文化を超えた内容であることがうかがえます。



日本には1話あたりおよそ1億1000万、全16話分でおよそ2億円の価格で販売されたそうです。






「文化コンテンツに限定されない」スケールの大きなストーリー



ドラマのあらすじは、「極限の環境の中で愛と成功を夢見る若い軍人と医師らを通じて、人生の価値とは何かを問うヒューマンラブストーリー(CSチャンネル「衛星劇場」より)というものですが、NEW関係者の「韓国内でだけ一時的な人気を得る『内需用ドラマ』ではなく全世界の人が共感して熱狂するドラマだと自負している」という言葉の通りであることは、その人気が世界に広がっている様子からもわかります。







韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領も「単純に文化コンテンツに限定されず、多様な付加価値、また教育的・文化的付加価値として韓国文化の底力を見せてくれるコンテンツだ」として世界に向けて発信する作品として政府も後押しする姿勢を見せています。また、タイのプラユット・チャンオチャ首相も「愛国心と責任感に満ちた市民になることなどがドラマに込められている。誰でもいいからこのようなドラマを作って、タイ人が互いに愛し合えるようにできるならドラマ制作を支援する」と明らかにしています。




6月以降、日本でも『太陽の末裔』ブームが到来するかもしれませんね。




新着情報|衛星劇場


『太陽の末裔』

演出:イ・ウンボク、ペク・サンフン
脚本:キム・ウンスク、キム・ウォンソク
出演:ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ、チン・グ、キム・ジウォン、オンユ(SHINee)、カン・シニル、キム・ビョンチョル、イ・スンジュン、ソ・ジョンヨン、パク・ファニ














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