https://youtu.be/GaCKl72U_s8 |
<情報更新あり>
ファルージャ制圧から1週間
イラクの首都バグダッドで2日の夜、2ヵ所で車に仕掛けられた爆弾による爆発があり少なくとも165人が死亡、200人以上が負傷しています。これについてイスラム過激派組織ISが犯行声明を出しています。
イラク軍は6月17日にISが拠点としていたファルージャの奪還に成功しており、完全制圧から1週間ほどが経っての事件でした。報復の意図として行われたテロとみられ、被害者の数としてはイラク国内で今年最も多い数です。
参考記事:イラク軍がISからファルージャを奪還。アバディ首相「次はモスル」
1つ目の爆発はバグダッド市中心部に位置するカラダ地区で、レストランやショッピングビルが立ち並ぶ街の路上で爆発しました。聖なるラマダン月が終わった最初の週末の夜ということで、多くの人が集まる中での事件でした。
#Baghdad: Massive explosion in the center of #Baghdad moments ago, probably #ISIS car bomb or VBIED. pic.twitter.com/lbmxeNaG1B— WorldOnAlert (@worldonalert) 2016年7月2日
アパレルショップと携帯電話ショップ近くで爆発が起きたと目撃者は語っています。
2つ目の爆発はバグダッド北部のシャアブ地区の屋外市場で発生。カラダ地区もシャアブ地区もイスラム教シーア派が多く住む地域で、ISはカラダ地区の爆発はシーア派を狙ったものだという声明を過激スンニ派のサイトに出しています。
3日の朝になってもまだ消防士は消火活動に追われ、遺体の収容も続いていました。現地にいたAP通信の記者によると、死者の多くは子供だったということです。
バグダッドへの攻撃拠点となっていたファルージャの喪失や、実質的な首都であるラッカへのシリア軍侵攻、アフリカでもリビア軍のシルト港の奪還など全体的に劣勢に立たされているIS。
参考記事:ISの首都ラッカ市内へシリアのアサド政府軍が侵攻
2014年時点ではイラクの国土のうち3分の1を制圧していましたが、現在は全体の14%ほどで、北部と西部を有するまでになっています。
この1週間、ISは欧米諸国ではなく、トルコのアタチュルク国際空港やバングラデシュの外国人が多く集まるカフェなどイスラム教国でのテロを起こしてきました。トルコのテロについてはISの犯行声明はありませんが、エルドアン大統領の言葉の通り標的となる国の宗教は問わない状態になっています。
参考記事
イラクでのテロは今年に入ってからすでに8回目。ISが犯行声明を出したのは6月9日のやはりバグダッドでの自爆テロと今回だけです。死者の数はおよそ300人に上っています。
参照
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-36696568
http://www.cnn.co.jp/world/35085262.html
http://www.sankei.com/world/news/160611/wor1606110049-n1.html
http://www.npr.org/2016/07/02/484527549/iraqi-officials-say-18-people-killed-45-wounded-in-central-baghdad-bombing
こんな記事もあります
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