イラク軍がISからファルージャを奪還。アバディ首相「次はモスル」

                                                                                     https://youtu.be/RfC_7l9TTHQ
*追記あり

行政庁舎にイラクの国旗



イラクのアバディ首相は17日に、過激派組織ISからファルージャの町の大部分を奪還したことを宣言しました。イラク西部の都市ファルージャは2014年にISに占拠されていましたが、5月23日からアバディ首相はファルージャの奪還計画を実行に移していました。




アメリカ軍の支援攻撃の後、イラクの特殊部隊がファルージャに侵攻したのは5月30日のことでした。それから2週間余り、攻撃開始の時点で9万人の住民がファルージャ市内に取り残された状態で、ISが住民を「人間の盾」にして抵抗したり、住民に紛れて脱出を図る場面もありました。




関連記事:イラク軍特殊部隊がIS支配下のファルージャ市内に侵攻





しかし、ファルージャの南側と東側から侵攻し、行政庁舎を制圧。およそ500人のIS戦闘員を拘束しまし、イラク軍は現在はISの残存勢力の掃討を行っているとのことです。









「アル・アバディ首相 『ファルージャはふたたびイラクの手に戻った。次の戦いの場はモスルだ。ISは敗北の目にあうだろう』」







ファルージャは首都のバグダッドから西におよそ56kmの場所にあり、イスラム教スンニ派が多く住む町です。2003年にスンニ派のサダム・フセイン政権が攻め込んできたアメリカ軍に対抗するために拠点にしていた町です。現在は連邦警察によって掲げられた行政庁舎の上にはイラクの国旗が翻っています。





この日は町の巨大なモスクや病院でもイラク軍とIS兵士の戦闘が繰り広げられ、銃声や大砲、空爆の音が鳴り響いていました。





作戦の指揮を執ったアブドゥル・ワッハーブ・アルサーディ将軍はAFP通信に対して「ファルージャ市のランドマークとして存在し続けている行政府の施設を解放できたことはイラク政府の権威回復の象徴だと言える」とコメントしてます。









今回の作戦によってファルージャの大部分がイラクの国土に復帰したものの、ISの勢力を市内から完全に相当するには侵攻から制圧までにかかったよりも多くの時間がかかるとイラク軍は見ています。





「市内から脱出し、イラク兵士とともにユーフラテスを泳いで逃れる住民たち」








これまでのファルージャを巡るイラク軍とISの間で起きた戦闘により、数百人の死者が出たもようです。また、市内から逃げることができなかった住民が戦闘終了後に証言するところによると、住民へのイラク軍による虐待があったということです。




<追記>

イラク軍、モスル侵攻




11月1日にイラク政府はモスル市内の東端カラマ地区に3000〜5000人の特殊部隊を進めたことを発表しました。モスル侵攻にはイラクの政府軍に加えてクルド人部隊の「ペシュメルガ」とスンニ派の兵士もアメリカ軍の支援を受けて参加しています。


自爆テロにより5人の兵士が死亡


市内ではISの激しい抵抗があり、戦闘による死傷者や自爆テロによる犠牲も出ています。南部の町では100人近い市民が頭部を切断された状態の遺体で発見されています。






参照


http://www.aljazeera.com/news/2016/06/iraq-pm-abadi-declares-victory-isil-fallujah-160617174259486.html
http://www.huffingtonpost.jp/2016/06/17/fallujah_n_10537516.html
http://www.rte.ie/news/2016/0618/796485-iraq-fallujah/
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/01/mosul_n_12760970.html





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