太陽光飛行機ソーラーインパルス2がライト兄弟の町デイトンに着陸

Solar Imuplse2 ソーラーインパルス2
         https://youtu.be/wQCOfuwG6ss より

ライト兄弟を生んだ町デイトンに着陸



2015年3月9日に太陽光だけによる世界一周フライトの挑戦にUAEのアブダビを飛び立ったソーラーインパルス2(Solar Impulse 2)。出発から1年以上が経った5月21日はアメリカのオハイオ州デイトンに向けてのフライトになりました。


オクラホマ州のタルサを午前4時22分に離陸し、18時間の飛行を続け現地の夜にデイトンに到着しました。デイトンは1903年に人類初の動力付き飛行機を成功させた、ライト兄弟が誕生した町であり、ソーラーインパルス2のパイロットやスタッフにとっては感慨深いランディングとなったことでしょう。


ソーラーインパルスのYouTubeチャンネル(飛行時にはライブ配信あり)



関連記事:世界初!太陽光エネルギーだけでソーラーインパルス2が世界一周を達成




「速報。アンドレ・ボシュベルグがたったいまデイトンに着陸。燃料ゼロで17時間のフライト」




ソーラーインパルス2の機体




ベルトラン・ピカールさんとアンドレ・ボルシュベルグさんが操縦するソーラーインパルス2は化石燃料を一切使わずに、1万7000以上の太陽パネルでエネルギーを作りだし、4つの電動エンジンを回転させます。飛行速度は最高で90km/hほど。


「Si2は時速80km/h、高度1万9000フィート。アンドレ・ボシュベルグの操縦でデイトンに到着予定」




ボーイング747よりも長い両翼に太陽光パネルが設置されていて、総重量は2.3トンです。



ソーラーインパルス2はスイスで製造され、2002年に立ち上げられたソーラーインパルス社のパートナーシップにはソルベー、オメガ、シンドラー、ABBが参加しています。その事業にかかる費用は1億ドル(およそ110億円)だと言われています。



管制センターはモナコに




また、ソーラーインパルスの管制コントロールセンターはヨーロッパのモナコにあり、そこからパイロットに指示を送っています。




「モナコのミッションコントロールセンターでSi2の着陸に備える技術者たち」




ニューヨーク、そして大西洋横断へ




名古屋からハワイへ5日間、昼夜を通して燃料なしで単独飛行し、記録を更新したソーラーインパルス2は修理などに時間がかかりそこで10ヵ月の休息を余儀なくされましたが、先月21日に再び太平洋へと飛び立ち、3日後の24日に無事太平洋横断を成功させてカリフォルニア州マウンテンビューに到着しました。



参考記事:




これからニューヨークにむかい、さらには大西洋を横断。その後、1年前に出発したアブダビへの帰還を目指します。予定総飛行距離は4万3000kmです。数日間に及ぶ飛行の際にはパイロットの2人はわずか20分の仮眠を取るだけで操縦をずっと続けなければなりません。






ソーラーインパルス2のここまでの飛行行程


  • 2015年3月9日  アブダビ(UEA) ~ マスカット(オマーン) 772km  13時間1分
  • 2015年3月10日  マスカット ~ アフマダバード(インド) 1593km  15時間20分
  • 2015年3月18日  アフマダバード ~ ワーラーナシー(インド) 1170km 13時間15分
  • 2015年3月18日  ワーラーナシー ~ マンダレー(ミャンマー) 1536km 13時間29分
  • 2015年3月29日  マンダレー ~ 重慶(中国) 1636km 20時間29分
  • 2015年4月21日  重慶 ~ 南京 1384km 17時間22分
  • 2015年5月30日  南京 ~ 名古屋 2942km 1日20時間9分
  • 2015年6月28日  名古屋 ~ カラエロア(アメリカ、ハワイ) 8924km 4日21時間52分
  • 2016年4月21日  カラエロア ~ マウンテンビュー(アメリカ、カリフォルニア) 4200km 2日14時間29分
  • 2016年5月2日  マウンテンビュー ~ フェニックス(アメリカ、アリゾナ) 1199km 15時間52分
  • 2016年5月12日  フェニックス ~ タルサ(アメリカ、オクラホマ) 1570km 18時間10分
  • 2016年5月21日  タルサ ~ デイトン(アメリカ、オハイオ)






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