変化するサウジアラビアの女性たちの環境


イスラム教国家の中でもとくに女性の行動に関する制限の強いサウジアラビアの変化

人口の多くがムスリムの中東諸国の中でもとくにイスラム教の戒律が厳しいとされるサウジアラビア。




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そのサウジアラビアで2017年9月26日に同国では歴史的な勅令が出されました。それは「女性の自動車運転の許可」という内容。



サウジアラビアの女性は車を運転することが認められていなかったのです。他の国にはない女性に関する戒律にクローズアップします。



厳格なイスラム教国家サウジアラビア

世界には2016年の時点で16億人のムスリムがいるという統計が出ていますが、イスラム教国家の中でもサウジアラビアは主導的な立場にあります。



イスラム教の主な宗派にはスンニ派とシーア派という2つがあり、ムスリムの9割を占めるスンニ派の代表がサウジアラビアであり、イスラム世界で大きな発言力を持っているのです。




サウジアラビアの国旗をご存知でしょうか。ちょっと他の国とは違ったデザインなので知っている、という方も多いかもしれません。






サウジアラビア 国旗
サウジアラビアの国旗



国旗の真ん中に文字が書かれています。


「アッラーの他に神はなし。ムハンマドはその使徒なり」



宗教の信条を国旗に記しているのです。また、その文字の下には剣が描かれています。アラビアの長剣は聖地を守る意思を表しています。




イスラム教にはいくつかの聖地がありますが、第1位の聖地メッカ、第2位の聖地メディナ、第3位の聖地エルサレムのうち、メッカとメディナがサウジアラビア国内にあり、預言者ムハンマドにとって重要な土地であるという矜持が国旗からも感じられます。




イスラム教の戒律をどこよりも重んじるサウジアラビアの姿勢の強固さを表現してワッハービズム
と言うこともあります。




イスラム教の信仰が義務づけられているサウジアラビアでは、次のような制限があります。




  • 大衆娯楽の禁止
  • 男女の同席の禁止
  • 集会の規制
  • 買売春及びポルノ類の所持の厳禁
  • 覚せい剤や麻薬などの所持が見つかった場合は死刑





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サウジアラビアの女性たちの変化

さて、このように国家自体が厳格にイスラム教の教えを守る国であるサウジアラビアでは、女性に関する戒律も厳しく、時には人権侵害や性差別にあたるのではないかと非難されることもあります。


実際に、サウジアラビアの女性はどのようなルールを守らなければならないのでしょうか。




服装



イスラム教では女性は肌を見せてはいけないため、首から足元までをすべて覆うアバヤと目あるいは顔以外の頭部を覆うヒジャーブを身につけます。










さまざまな色や柄の服を着るのが当たり前になっている私たちにはかなりシンプルなデザインに見えますが、最近では素材や刺繍、デザインは多様になっています。













参政権

現在のサウジアラビアの女性には参政権が認められています。しかし、2015年12月12月の地方評議会選挙が初めての選挙でした。



2011年にアブドラ前国王が女性に地方参政権を認めると公言し、その4年後にようやく実現しました。



6917人が立候補し、そのうちの979人が女性。20人近くの女性候補者が当選しました。







自動車の運転

2017年9月26日、国営サウジ通信(SPA)はサウジアラビアの女性にとって大きな転換期となる1つの国王令を発表しました。




サルマン国王の勅令は「女性の自動車の運転を認める」というものでした。




一瞬耳を疑ってしまうような国王令ですが、サウジアラビアは世界で唯一「女性が車を運転できない国」だったのです。



サウジアラビアの人権団体の長年の訴えが実り、一部宗教団体の反発を押し切る形での決定でした。









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参照
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_050.html
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-41408195





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