ハンガリー、オーストリアが移民流入を厳しく取り締まる態勢


10月にはEUの難民割り当てについての是非を問う国民投票が実施される



国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はハンガリーがセルビアとの国境に1万人の警察と軍を配備し、国内に入ろうとする移民を追い返しているという事実を発表。およそ1300人が国境付近で立ち往生をしていると非難しています。





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ハンガリーでは増えつつあるバルカン半島から流入する移民への対策として、国境8km圏内にいる移民は強制的にセルビアへと追い返す政策を取っていて、正規の手続きを取らない難民に対しては刑務所に収監することにしています。






ハンガリーは2015年10月にセルビアとクロアチアとの国境も封鎖して移民の流入を防ぐ態勢を確立したまま。同国は10月2日にEUが求めている難民の割り当てについて問う国民投票を行う予定です。




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セルビア政府はこれに対してハンガリーの難民に対する対応は国際法に違反していると非難する声明を発表しています。




国境のセルビア側ではハンガリーに入国しようとした移民のうち800人が居住スペースや衛生環境が整っていない状態で過ごしていて、7月7日にはホロゴスで簡易テントの近くで10歳の少年が溺死しているのが発見されています。





オーストリアの入国管理厳格化にシーヤールトー外務相が批判





一方で、そのハンガリーも別の国を移民対策で非難しています。




オーストリアはここ数日ハンガリーとの国境に入る移民のチェックを厳格化し、やはりオーストリアに入れない移民がハンガリー側に長蛇の列を作っている状態になっています。





ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外務相は、ハンガリーの国境警備強化はEUのシェンゲン圏(パスポートなしで行き来ができるよう合意した国々)とそれ以外を守るために行っている措置であって、オーストリアとハンガリーの国境でそれを行うのは不当だと批判しています。




オーストリアは7月4日から国境の管理を厳しくしていますが、それに呼応する形でハンガリーも独自のチェック体制をつくり、オーストリア側に移民の列ができてしまっています。




ハンガリーからオーストリアに入国した移民の数は2015年だけで数十万人におよび、その多くはドイツやスウェーデンに向かっています。






<追記>
3/1
2017年2月1日に、オーストリア政府は公共の場でイスラム教徒の女性が顔を隠すために身につける「ニカブ」の着用を禁止する方針であることを発表しました。「開かれた社会」を目指すオーストリアにこの風習はふさわしくないというのが、与党である社会民主党と国民党の主張です。


これに対してイスラム団体やイスラム教の研究者は多様性の退行であるとして、この方針に反対しています。




参照


http://www.bbc.com/news/world-europe-36753648
http://www.focus-fen.net/news/2016/07/09/409146/voa-hungary-austria-squabble-about-border-controls-causing-traffic-jams.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160705/k10010584661000.html



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