スペイン議会再選挙で有力野党は後退か維持のまま。国民党は連立政権が組めるか



国民党は14議席増の137議席も過半数まで113議席足らず



スペインでは26日、議会再選挙が行われラホイ首相率いる国民党が350の定数議席のうち137議席を確保しました。昨年行われた総選挙の結果、過半数に満たない123議席から数を伸ばしましたがやはり組閣するには連立が必要な数となっています。


関連記事:組閣できないスペインの事情。再選挙の可能性が強まる







第1党の国民党が組閣できず、その後次にフェリペ国王から指名された社会労働党のサンチェス党首も首相信任投票で可決できなかったために2015年の12月以来政権が樹立されないままの状態のスペイン。






特に今回は世界的に注目されたイギリスのEU離脱の国民投票(Brexit、ブレグジット)の結果、離脱が多数となったために反EUを掲げる政党「ポデモス」の台頭があるのではないかと予測されていました。




参考記事:イギリスのEU離脱に喜ぶ、フランスやドイツ、イタリアなどの反EU勢力の人たち






しかし、ポデモスが同じく新興勢力の「シウダダノス」と選挙協力を行わなかったことや、EU離脱が決定した後のイギリス国内の混乱ぶりを目の当たりにして安定を望んだことなどが要因となり、ポデモスの議席数は前回と変わらない71議席のままとなっています。





2番目の勢力である社会労働党は前回の90議席から5つ減らした85議席。シウダダノスは40議席から8議席減らした32議席という結果です。




国民党+シウダダノス+その他地方政党の組み合わせ?





国民党が連立を組む相手としてはシウダダノスがもっとも可能性があり、リベラ党首も国民党との連立協議に応じる用意があるとしていますが、それでも議会の過半数までは7議席足りない状況で、バスク地方やカナリア諸島の少数勢力を取り込んだとしてあと1議席という数になります。スペインの各地方を基盤とする小さな政党との協議をまとめられるかが組閣の可否を握っています。





「ポデモス」イグレシアス党首の誤算





ブレグジットの結果が出た後、スペイン国内で以前からくすぶっていたカタルーニャの独立を求める動きがさらに機運を高めていますが、上位4つの有力党のうちポデモスだけが賛成しています。




さらに失業率が20%を超え、経済も停滞している現在のスペインを考えてみるとポデモスのイグレシアス党首としては自然と議席数が伸びる再選挙だと見通し、カタルーニャ独立問題で対極の立場にあるシウダダノスとの選挙協力を行う必要はないと判断したのかもしれませんが、半年前とほとんど議会の勢力図は同じままになってしまいました。




<追記>
硬直していたスペインの組閣は10月に議会が内閣の続投を承認しました。これによりラホイ首相は11月3日に新内閣を発足させました。




サンタマリア副首相やデギンドス経済相を留任しましたが、内閣の半数近い6名を入れ替える組閣を行ったものの、社会労働党やポデモスなどの野党からは緊縮財政を続けようとしている姿勢が変わっていないと反発しています。




参照


https://www.theguardian.com/world/2016/jun/26/second-general-election-looks-set-to-leave-spain-divided
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160627/k10010573301000.html
http://www.sankei.com/world/news/160627/wor1606270034-n1.html
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-06-26/O9ECOS6TTDS201
http://jp.reuters.com/article/rajoy-new-cabinet-idJPKBN12Z09F



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