Oculus Rift(オキュラス リフト)、HTC Vive、PlayStation VRが2016年上半期に続々と登場
少し前までSFの世界の話だったバーチャルリアリティ(仮想現実)を体感できるヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)が、世界中で今年の上半期に発売される予定です。
6月までに発売される3つのバーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイを紹介したいと思います。
その3つが
- Olulus Rift(オキュラス リフト)
- HTC Vive
- Play Station VR(*3/16 発売時期や価格の追記あり)
です。
これまでに発表されてきた内容やニュースをそれぞれ見てみましょう。
Oculus Rift
もっとも話題のVRデバイス
仮想空間の世界の先陣を切るのが"Oculus Rift(オキュラスリフト)"です。すでに2016年の1月7日に予約が開始され、3月28日に初回の出荷が始まります。1月の後半時点で7月分の予約は終了していて、今からの予約は早くても秋以降になります。
ただ、4月から20ヵ国の一部で店頭販売も開始するそうです。
製品の内容は、本体となるヘッドマウントディスプレイとVRサラウンドに対応したヘッドホン、パソコンに取り付ける姿勢センサー、片手用リモコン、Xbox One専用コントローラ、ゲームソフト2本が梱包されています。
これらがすべて入って価格は8万3900円。これに税と送料を含めると実際の値段は9万4600円になります。なかなかのお値段になっています。
Oculus Rift公式動画
特長としては、
視角度や解像度などではOculus Riftに軍配が上がりますが、何よりも固定ファンの多いPlayStationのVRHMDということで、PlayStation VRでは、バーチャル空間でのゲーム操作に特徴があります。
通常の「Dualshock4」に加えて、別売りのスティックタイプの「PlayStation®Moveモーション コントローラー」が登場します。物をつかんだり銃を撃ったりなど、手の動きに合わせた身体感覚を生かしたプレイをバーチャル空間内で行えるようになります。
ただ、4月から20ヵ国の一部で店頭販売も開始するそうです。
製品の内容は、本体となるヘッドマウントディスプレイとVRサラウンドに対応したヘッドホン、パソコンに取り付ける姿勢センサー、片手用リモコン、Xbox One専用コントローラ、ゲームソフト2本が梱包されています。
これらがすべて入って価格は8万3900円。これに税と送料を含めると実際の値段は9万4600円になります。なかなかのお値段になっています。
Oculus Rift公式動画
特長としては、
- 視野角度が110°もある
- 3D動画が見られる
- 頭の動きに画像が遅れない
- 従来(開発者キット版)よりも解像度が高い(両眼で2,160×1,200ドット)
Oculus RiftはKickstarterというクラウドファンディングの会社で公開された企画でした。2012年に開発者キットを注文した人は今回の製品版を無料で受け取ることができます。
開発者キットは第2世代のDK2も発売されてましたが、製品版の販売を受けて2015年10月に販売を終了しています。
Oculus Riftが話題になったのは2014年3月のことでした。SNSの大手Facebookが20億ドル(2000億円)でOculus VR社を買収に合意したとザッカーバーグ氏が発表したのです。
現在、Oculus RiftはWindowsのみが対応しています。創業者のパルマ―・ラッキー氏によると、今までよりも優れた製品を出さない限り、Oculus RiftのMac対応は考えていないと3月4日に発言しています。
人気ソフト『マインドクラフト』をOculus Riftで体験。
3月1日に予約受け付けがはじまったHTC Vive。出荷は4月5日から開始です。HTC Viveは台湾のスマートホンメーカーHTCとPCゲーム関連企業のVive社が共同開発して製作したVRHMDです。
HTC Viveの価格は11万1999円で、これに税と発送料が加わります。
Oculus Riftを上回る価格ですが、なんと予約から10分で1万5000台以上の注文が入りました。今から予約すると5月の出荷になります。
これだけの価格でありながら人気なのは独自の技術にあるようです。
HTC Viveの何よりもの特徴はルームスケールモードです。部屋の隅にセンサーを置くと、HTC Viveをつけたまま、最大で対角線5mをヴァーチャル空間の中で歩いているように感じられる状態になります。
これに、Valve社が提供するStreamというゲームコンテンツのサイトを利用すると、臨場感あふれるゲームを楽しめることができます。Streamは世界で1億人を越えるユーザーを抱えるプラットフォームで、HTC Viveとの協調により、さらにゲーム市場に大きな影響を与える存在になりそうです。
HTC Viveの説明書には心臓病を患っている人は医師に相談してから使用することや、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を刺激する可能性があることなどの注意が書かれています。心身への影響が考えられるほどのリアルさなのだとわかります。
2016年の上半期に発売予定になっているのがPlayStation VRです。価格はまだ発表されていませんが、Oculus Riftよりかは安価になるのではないかと言われています。
(*追記):発売時期は2016年10月に延期。価格は4万4980円。
世界的なゲームハードのPlayStation4のゲームを楽しめるのが売りで、ファンは今から発売を楽しみにしています。
開発者キットは第2世代のDK2も発売されてましたが、製品版の販売を受けて2015年10月に販売を終了しています。
Oculus Riftが話題になったのは2014年3月のことでした。SNSの大手Facebookが20億ドル(2000億円)でOculus VR社を買収に合意したとザッカーバーグ氏が発表したのです。
現在、Oculus RiftはWindowsのみが対応しています。創業者のパルマ―・ラッキー氏によると、今までよりも優れた製品を出さない限り、Oculus RiftのMac対応は考えていないと3月4日に発言しています。
人気ソフト『マインドクラフト』をOculus Riftで体験。
HTC Vive
予約開始10分で1万5000台以上を販売
3月1日に予約受け付けがはじまったHTC Vive。出荷は4月5日から開始です。HTC Viveは台湾のスマートホンメーカーHTCとPCゲーム関連企業のVive社が共同開発して製作したVRHMDです。
HTC Viveの価格は11万1999円で、これに税と発送料が加わります。
Oculus Riftを上回る価格ですが、なんと予約から10分で1万5000台以上の注文が入りました。今から予約すると5月の出荷になります。
これだけの価格でありながら人気なのは独自の技術にあるようです。
HTC Viveの何よりもの特徴はルームスケールモードです。部屋の隅にセンサーを置くと、HTC Viveをつけたまま、最大で対角線5mをヴァーチャル空間の中で歩いているように感じられる状態になります。
これに、Valve社が提供するStreamというゲームコンテンツのサイトを利用すると、臨場感あふれるゲームを楽しめることができます。Streamは世界で1億人を越えるユーザーを抱えるプラットフォームで、HTC Viveとの協調により、さらにゲーム市場に大きな影響を与える存在になりそうです。
HTC Viveの説明書には心臓病を患っている人は医師に相談してから使用することや、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を刺激する可能性があることなどの注意が書かれています。心身への影響が考えられるほどのリアルさなのだとわかります。
PlayStation VR
PlayStation4のゲームをバーチャルリアリティで
2016年の上半期に発売予定になっているのがPlayStation VRです。価格はまだ発表されていませんが、Oculus Riftよりかは安価になるのではないかと言われています。
(*追記):発売時期は2016年10月に延期。価格は4万4980円。
世界的なゲームハードのPlayStation4のゲームを楽しめるのが売りで、ファンは今から発売を楽しみにしています。
視角度や解像度などではOculus Riftに軍配が上がりますが、何よりも固定ファンの多いPlayStationのVRHMDということで、PlayStation VRでは、バーチャル空間でのゲーム操作に特徴があります。
通常の「Dualshock4」に加えて、別売りのスティックタイプの「PlayStation®Moveモーション コントローラー」が登場します。物をつかんだり銃を撃ったりなど、手の動きに合わせた身体感覚を生かしたプレイをバーチャル空間内で行えるようになります。
本格派VRHMDを買う前にちょっと体験してみたいなら
いずれにしてもそれなりのお値段。気軽にぱっと購入するのは勇気が要りますよね。それなら実際にOculus Riftなどの本格的なものに手を出す前にどのようなものなのか体験してみるのもいいかもしれません。
2016年に発売される以上のVRHMDに加え、スマートホンで使えるGoogleのCardboardやサムスンのGear VR、またハコスコなどのバーチャルリアリティなら気軽に体験することができます。
- Google Cardboard:14.95ドル~(約1650円)
- サムスン Gear VR:1万4904円
- ハコスコ:1000円~
Oculus RiftやPlayStation VRを体験できる場所
手軽なVRHMDを楽しんでやっぱりもっと質が高いものがどんなかんじなのか気になってきたら、店頭で体験してみるのもいいでしょう。ただ、Oculus Riftについて言えば、日本では限られた場所でしか今は体験できません。
現在、常設展示でOculus Riftを置いているのがG-Tune Garageの秋葉原店と名古屋店になります。
PlayStation VRは東京のお台場にある日本科学未来館で3月2日から5月30日まで「GAME ON」という企画展示の中で体験できます。春休みやゴールデンウィークにおでかけのイベントの1つにしてみるのもいいかもしれません。
日本全国のバーチャルリアリティの体験イベントカレンダーをMoguraVRというサイトで紹介しているので、リンクから飛んでお近くのイベントを探してみてください。
実は2度目のVRブーム
大手企業が個人向けであるVRHMDを次々と販売することから2016年はバーチャルリアリティ元年人なるとも言われていますが、実はバーチャルリアリティ自体はすでに1度ブームが訪れています。
1989年にアメリカで世界初の商用VRシステムRB2(Reality Built for Two)を発表したVPLリサーチ社のラニエ氏が「バーチャルリアリティ」という言葉を使い始めたのが最初になります。もちろんVRの技術自体はそれよりも古く、 1968年にサザーランド氏 が発表した"A Head-Mounted Three Dimensional Display"がその初めと言われています。
「バーチャルリアリティ」という言葉とともに技術がビジネスの世界に進出しますが、ひとときのブームとして勢いは失われてしまいます。日本でも筑波大学の岩田洋夫氏や東京大学の舘すすむ氏、廣瀬通孝氏らが1980年代時点でも研究を行っていましたが、やはり退潮してしまいます(「VR黒歴史」)。
それから30年近くが経ち、今や一般の私たちがVRを楽しめる時代にまでなりました。今度はブームに終わらず、少しずつ日常の生活に定着していくのかもしれませんね。
もっと読む
AppleのiOS 9.3の新機能『Night Shift』とApple Watchの連携強化で日々の生活をちょっと健康的に