AppleのiOS 9.3の新機能『Night Shift』とApple Watchの連携強化で日々の生活をちょっと健康的に




iOS 9.3がアップデートを開始。一番の注目は『Night Shift』機能


3月22日にiPhone SEを発表したApple社は、同時に2ヵ月前から提供されていたベータ版からついにiOS 9.3の正規版の配信無料アップグレードを開始しました。『Night Shift』モード、『メモ』アプリのTouch IDロック、Apple Watchとの連携強化、Apple Musicの曲をライブラリに入れることなくプレイリストに追加できる機能などが追加されています。

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『Night Shift』モードとは


パソコンやスマートホンから出るブルーライトを減少させるための機能が『Night Shift』モードです。同じ機能とててF.luxというアプリがありましたが、許可されていないAPIを使用しているとしてAppleから公開停止の決定を受けています。



今回のiOS 9.3でその機能が使えるようになりました。24時間のうちの時間帯によってディスプレイの輝度と色温度が自動的に調整されます。日が落ち夜になると青かった画面が暖色系のオレンジ色へと変わっていきます。




ただ、ブルーライトカット用のメガネを使用している方はご存じかと思いますが、Night Shiftモードは蛍光灯の昼光色だったものを電球色に変えるようなものなので、もともとブルーライトありの状態を想定して作られたグラフィックなどがいくぶん違った印象になってしまいます。とはいえ健康のためなら仕方ないのかもしれません。




ブルーライトによる睡眠への影響


私たちの生活の中に携帯電話やタブレットが溶け込み、いつでもどこでも使えることができるようになったことで、自然な日常生活を過ごしていたときにはなかった影響が体に出始めるようになりました。


自然の営みとともに暮らしてきた人間は、食事の時間や目に届く光の量によって体内時計(サーカディアンリズム)が調整され、日の出の時間は活発的に脳や体が働き、日が沈むとそれらが自動的に休息モードに入るようになっています。


光を虹のようなスペクトル(赤、橙、黄、緑、青、藍、青紫)に分けたとき、青のスペクトル、ブルーライトが強いほど人間は「昼だ!」と認識してメラトニンというホルモンの血中濃度が低下し、脈拍や血圧や体温が上昇します。活動的になるんですね。







逆に日が落ち、ブルーライトが弱くなると本来ならば私たちの身体の中ではメラトニンが上昇し、脈拍や血圧や体温が低下します。次の日に備えて体が休もうとするわけです。それが夜になっても、スマートホンなどのブルーライトを浴びるとメラトニンが低下したままの脳と体が活動的な状態が続いてしまい、ベッドに入ってもすぐに寝つかれなかったり眠りが浅くなったりしてしまうのです。


今回のNight Shiftモードは、そうした人間本来の生活リズムに合わせた機能だと言えるでしょう。







 
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Apple Watchをもっと使いやすくするiOS 9.3



日々の生活を健康にするiOS 9.3の機能としてもう1つ、Apple Watchとの連携強化があります。この日の発表はiPhoneやiPadの新作やiOS 9.3の配信スタートといった内容でしたが、実はApple Watchの「watchOS 2.2」のアップデートも同時に行われています。それによって、1台のiPhoneで複数のApple Watchをペアリングできるようになりました。


watchOSのアップデートはiPhoneでできます。「Watch」アプリを起動し、「一般」→「ソフトウェア・アップデート」→「ダウンロードとインストール」とタップするとアップデート完了。このアップデート時にはApple Watchが電源につながっていて、バッテリーが50%以上必要になります。


iOS 9.3でヘルスケアアプリに関するダッシュボードも以前からあった歩数や階段の数、心拍数について表示する機能に加え、Apple Watchの「ムーブ」「エクササイズ」「スタンド」もグラフに可視化できるようになりました。


また、ヘルスケアの項目に対応したアプリが表示されるようになったので、これまでのようにいちいち適当なアプリがどれかを探す手間がなくなります。



Apple Watchが値下げ

今回のAppleの発表にApple Watchの新型モデルは含まれていませんでしたが、Apple Watch Sportが値下げされることになりました。


38mmモデルは4万2800円から3万6800円に、42mmモデルは4万8800円から4万2800円に。ウーブンナイロンの新しいデザインやレザーバンドの新色も追加されています。これからiPhoneとApple Watchの関係はより強くなり、ウェアラブルを利用した健康管理がもっと身近なものになるのかもしれません。






Apple Watch - ギャラリー - Apple(日本)


ケースとバンドと文字盤には様々な組み合わせができるので、上のサイトで買う前に試してみて自分だけのオリジナルを見つけてみるのもいいでしょう。


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